コラムの第2回目。 今回はスキルスタンダード研究所を設立した背景と、設立後初めてのコンサルティング契約についてお話しします。
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企業の社員としての協会活動の限界 |
企業に属しながら公に近い仕事をするということは、殆ど不可能だと悟りました。
外部からは(場合によって内部からも)、自分が属している企業の利益のためにやっているのではないか、と批判されました。私の考えを支援してくれていた経済産業省にも、そのクレームが行ったほどです。
私は現場の人間でしたので、今回初めて経済産業省の方々とお付き合いさせてもらっていますが、ものすごく誤解していたことを恥ずかしく思っています。 というのは、以前は「国」の機関だから官僚的で頭が固く融通も利かないと本当に信じていました。ところが、少ない人数で多くの仕事を毎日遅くまでかけてこなし、我々の話も真剣に聞いてくれたり相談に乗ってくれます。現場経験が無いはずなのに、こちらの話しを理解してくれます。頭が固いどころかその柔軟さには脱帽です。理解できているから意見も適切だし、方針もはっきりしています。掛け値なしに「賢い」という言葉がぴったり当てはまります。
もう1つは、自分の意識の中で、属している企業から給料をもらいながら時間も与えられ、何のリスクも無く続けていることが、本当に人のためなのかと疑問になってきました。考えすぎて、これは偽善なのではないか?とまで考えるようになってしまい、思いきって企業を離れ独立してユーザー協会をサポートしようと決意しました。 それが2004年の8月です。 |
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独立後、初めてのコンサルティング契約 |
企業を離れ、協会をボランティアでサポートするとなると、それとは別に、自分のために稼ぐ必要が生じます。 これまでのシステム分析やコンサルタントとしての経験を生かせないかと考えていたところ、ファイザー株式会社より声をかけていただき、「ITスキル標準」導入のコンサルティングのスタートとなったわけです。そして、その契約に伴い、スキルスタンダード研究所を設立することとなったのです。
ファイザー株式会社は世界でNo.1の製薬会社で、エンドユーザー企業でありながら、経営層のトップダウンの決定で「ITスキル標準」の導入に踏み切られました。担当の方々もよく勉強されていて、見識の高さに驚きながらコンサルティングを進めましたが、弊社のファーストユーザーになっていただいたことに感謝し、また誇りに思っています。 第2次フェーズがもうすぐスタートする予定で、アジアパシフィックへの展開にワクワクしながらも、気を引き締めています。 |
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▲▽ 関連サイト ▲▽
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・ ファイザー株式会社
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登録:2011-01-30 15:29:18
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