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コラム
第237話:ユーザー企業IT部門/情報システム会社の今後 〜その2
 現在コンサルさせていただいているうちの2つのユーザー系企業で、真剣に考えられているのがデータマネージャの役割です。これは偶然の一致ではなく、クラウド・コンピューティングへの移行が加速し、また、セキュリティ強化が重要な中、どうしてもデータの最適化やセンタライズが必要になってきていると考えられます。必要なデータを収集し、戦略的に活用するのがICTの一番の目的なので、これは必然的な原点回帰かもしれません。少しなおざりにされた感があるコーポレート・データモデルの復活です。
データモデル
クリックすると拡大  データは、それだけで独立したものです。新たにシステムを作り直す場合、例えば人事システムの場合、通常置き換えられるものを旧人事システム、新しく作り直すものを新人事システムと呼びます。

 しかし、データには旧データも新データもありません。データ移行するだけです。もちろん、新システムで今までなかったデータ項目が追加されることはありますが、基本的に項目類は引き継がれます。データ量は増えてはいきますが、構成内容としては基本的に変わらないということです。

 その考えから、DFDよりデータを取り出した時点で、システム構築の流れには左右されず、データ分析の作業を並行して実施することができ、データモデルを形作ることが可能です。ERモデル(Entity Relationship Model)を使用するのが一番分かりやすい方法ですが、筆者は中でも最も初期の記述法であるPeter Chenの記述法を好みます。

 ERモデルと言えばデータベースの設計を思い浮かべる方が多いですが、ここではそのステップではなく、業務の流れをファンクションで表現し、次にデータの流れをDFDで記述し、さらにデータのつながりの全体感を書き表すためにERモデルを活用します。このレベルでの全社のERモデルをコーポレート・データモデルと呼びます。そのことからも、初期のモデル化技法が適していると考えているのです。
システム分析全体観
クリックすると拡大  日立時代にメソッド策定のチームで実践を積みました。DOA(Data Oriented Approach)の第一人者である堀内一先生に師事しました。このメソッドの適用第一号である大阪の生保会社の担当SEしていたこともあって、活用法については深く経験したこともあり、ワークショップ形式のトレーニングにまとめたわけです。
 日本オラクル時代には、当時の松下電器グループ向けに実施していました。ワークショップ形式なので、1回で4チーム、16名程度しか受講できませんが、200名以上の方が受講されました。結構タフな内容ですが、その後オラクル社内やHP主催で一部...外部にも実施していました。

 自分自身も3日間拘束されるので何度もできないのですが、このトレーニングを望まれる大きな理由は「変わらない技術を身につけたい」ということからです。名うてのコンサルファームから中途入社してきたメンバも、このように体系だった方法論を学んだことがない、と言っていたのをよく耳にしました。

 実装技術はめまぐるしく変化していきますが、IT人材の基本として持っていないといけないスキルは変わらないものだと考えています。クラウド化などにより、作らない時代になっても同じです。いかに情報を戦略的に使えるか、この一点に尽きます。

 裏を返すと、これができることこそ、情報システム部門/情報システム会社の強みだと考えています。
登録:2016-11-13 10:18:00
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