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コラム
第149話:「エンタープライズ系スキル標準(ITSS、UISS)を使ってみよう」は、ここまで進んだ!
 北海道NECユーザー会の研究会で、UISS簡易導入手順を先行して適用しました。
かなりの評価で満足度の高さに驚きました。今回はその内容をお届けします。
Fast Track UISS
クリックすると拡大  「UISS導入手順は理にかなっている」と、高い評価をされる企業は多いものの、一方では時間とコストがかかりそうで、手を付けるにはハードルが高いと言う声も聞きます。

 情報システム・ユーザー協会(JUAS)は、IPAの委託事業としてUISSの改善・普及活動を続けていますが、今年度は企業活用に軸足を置くと、宣言しています。
 先の課題も、活用を促進するためには早急に解決すべきと認識しており、今回の企画につながっています。

 簡易手順は「Fast Track UISS」と名付けられ、実証実験、および10月の情報化月間での告知を経て、12月に正式発表の予定です。

 これは、JUASとスキル標準ユーザー協会(SSUG)が手を組んだことにより実現した企画ですが、SSUGの持つ戦略スキル管理ツール「SSI-ITSS」をUISS対応した「SSI-UISS」に、さらに簡易手順を搭載したものが「Fast Track UISS」です。
 テンプレートを活用することで、導入の時間とコストを大幅に短縮する仕組みとなっています。

 図のように、簡単なやりとりでタスク(機能)と人材像のテンプレートを使える形です。出来合いのものを無理やり使うのではなく、またベンダーにカスタマイズさせるわけでもなく、自社の考えに合わせて手直しできる機能を持っています。

 もちろん、要求分析からスタートする通常の手順と比較すると、完成度は低くなるのは仕方が無いことですが、まず取り掛かるには十分なものが出来上がります。やってみて気付きを得て、議論して考え方を反映させるというサイクルを実現することが可能になっています。

 正規手順の考え方を理解した上で、この簡易手順を使う必要のあることは、言うまでもありません。
北海道NEC研究会での成果
クリックすると拡大  北海道NECユーザー会の有志で構成される研究会において、UISSを取り上げることとなりましたが、せっかくなら説明会よりも実際に手を動かしてもらったほうがいいだろうということで、先の「Fast Track UISS」を先行して使っていただくことになりました。

 本来は、JUASにて実証実験のワークショップを実施の上で公表する流れですが、タイミングとニーズが一致し、企画元のJUAS、スキル管理ツールを提供しているSSUGの承諾を得て、札幌での先行実施の運びになったということです。

 7月から8月にかけてワークショップ3回形式で、8社が参加しUISS簡易導入を実施しました。
 図の赤△印の3回です。

 ワークショップとしては2時間×3回の短い実施時間ですが、持ち帰って検討、スキルレコーディングなど、各社に結構な負担があったと思われますが、成果は大きく各社は次のような意見を出しました。

<成果>
・スキル標準(UISS)の正しい理解
・今後のアクションとして要求分析の必要性を理解
・自社と情報子会社に必要なタスク・スキルの範囲の明確化
・自社の現状スキルの把握と、強化すべきスキルの明確化
・自社のビジネスに沿った人材像の策定とキャリアパスの明確化

<今後のアクションなど>
・IT部門としてどうあるべきか検討(要求分析の実施)
・IT部門と情報子会社の役割分担をさらに明確化
・自社固有の業務スキル(文言など)の見直し
・必要な要素技術の抽出
・回答ランク(補足説明)の見直し
 (分かり易いと回答のあった企業もあり)
・数年先を見据えた人材育成の検討
・PDCAサイクルを通じての改善の必要性(運用の継続)
・社内への展開準備(社員への周知徹底など)
JUASでのワークショップ
 先行して実施した北海道NECユーザー会の研究会の成果も活かし、JUASで9月後半から簡易導入のWSが開催されます。

 当初の2回は実証実験ということで、限られた範囲での実施になる予定ですが、来年1月からは一般参加が可能な形で募集される予定です。

 これは、スキル標準導入に踏み切れずにいた皆さんにとって朗報です。
登録:2009-09-13 17:15:12
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