ユーザー企業は、ファイザー社など本格的に取り組まれる事例が出てきていますが、ITサービス提供側の理解度は依然として高くない状況下で、ようやく経営戦略から目標人材モデルに落としていくという本来あるべき姿の導入事例が誕生します。
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「ITスキル標準」本格導入にいたる経緯 |
4月26日にニュースリリースをいたしました。 テンプスタッフ・テクノロジー社から日本オラクルが依頼を受け、コンサルティング・サービスのリードは、実績のある弊社が受け持つことになりました。日本オラクルのオラクル・ユニバーシティにはN氏という敏腕のセールスがいます。彼とはそんなに長い付き合いではありませんが、かなりいい活動をされる信頼のおける営業マンです。 以前にも書きましたが、ユーザー企業のグループ会社を除き、ITサービス提供側の企業と「ITスキル標準」についていくら話しても、なかなか理解してもらえず殆どあきらめの境地に入りかけていました。テンプスタッフ・テクノロジー社が「ITスキル標準」を取り入れようと決断されたのは、実は主たるサービスの派遣事業ではなく、かねてから顧客の要望が多かったSI事業に本格的に乗り出すことで、エンジニアの育成を充実したいということからです。 SI事業、これは私があきらめかけていたITサービス提供側そのものです。
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他と何がどう違うか |
何が違うか。これは非常に明確でした。 まず、このプロジェクトを進めておられるのはF取締役であり、完全なトップダウンで進行しています。自分は理解せず担当者任せにするというよくあるパターンとは異なります。 また担当のM氏、S氏は若いながらもエンジニア経験があり、人事や企画の経験もお持ちです。 さらに根本的に異なるのは、テンプスタッフ・テクノロジー社皆さんのエンジニアに対する考え方です。派遣サービスを事業主体としているから、という説明をされていましたが、本当にエンジニア一人ひとりを大事にされます。希望は何か、将来どうなりたいかを真剣に聞き、サポートする文化があります。私もITベンダの一員でしたが、ビジネス主体の考えからか、「人材がすべて」と言う割にはあまりエンジニア個人のことを考えているとは言い難いと思います。結果として人材投資の考え方や、「ITスキル標準」をうまく理解できない、というところにそれが表れていると思います。 |
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これからの期待 |
導入コンサルティングにおいて、既に3度のセッションを持っています。ファンクション・モデリングの真っ最中ですが、進め方や内容をとてもよく理解されており、7月末には目標人材モデルを搭載したスキル管理システムがお目見えすることになるでしょう。障害になるような古い考えを持つ人事や人材開発担当の方はおらず、自分たちのこととして「ITスキル標準」を活用したエンジニア育成システム構築に取り組まれるM氏、S氏の真摯な姿勢を見ていると、本当にいいものができそうだという大きな期待に胸が膨らみます。人事制度にリンクしただけや評価だけの事例など、どこかに消し飛びます。期待しましょう。 |
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登録:2011-01-30 15:36:59
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