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コラム
第122話:コンピテンシー(ヒューマンスキルなど)、処遇、人事評価、そして人材育成とモチベーション
 過去にも、コンピテンシー(ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキル)と人事処遇制度・人事評価制度、及びモチベーションについて述べてきましたが、ここで再度分かりやすくまとめてみます。
MBOと成果主義
 MBOを業績評価(賞与対象)として使っている企業は多いようです。一方でMBOとは「Management By Objectives」の略であり、本来は後ろに「and/thru Self Control」が付くのをご存知ない方も多くいます。仮に知っていても、MBOとは「期初に年間目標を出して、期末にその達成率で評価すること」とだけ考えている方が多いと言えます。
 キャリアデザインとは、将来自分がどうなりたいかGOALを思い描き、そのために何をしていけばいいかを計画実行していくことです。PDCAを回していかなければなりません。その中の一番短期のサイクルとしてMBOが位置づく必要があるのです。1年1年で評価されて終わってしまうような途切れた考えではなくて、次の1年に、さらに次の1年に、また将来のキャリアにつながっていく必要があるのです。
職務等級制度と職能資格制度
 アメリカの場合は、職務等級制度という日本とは全く異なった考えを持って進んできました。誰にというよりポジションにお金を支払うという考え方です。これは人種問題という避けて通れない課題から出た考えです。
 それに対し、日本企業は年功序列の考え方をベースに発展してきました。その後、ポジションが減少する傾向が顕著で、年功序列は守りながら能力が上がると昇給し、モチベーションを維持するという職能資格制度を取ってきました。これらは、いわば上昇指向を前提とした考え方です。しかし、あまりうまく行かず、コンピテンシー評価や成果主義に走ったと言えます。
 現在、上昇指向で競争を望む人は少ない状況ですが、このような上昇指向をベースとした制度、キャリアパスがまだまだ多い現状でしょう。
成果主義とは
 では、本来あるべき成果主義の考えとはどのようなものでしょうか。
先に述べたように、1年1年ぶつ切りになっているのではなく、将来のキャリアにつながる年間目標と、それに対するアクションが求められ評価されるわけですが、同時にフィードバックによる仕事の質のマネジメントと、質の理解を通じた次へのアクションが求められます。したがって、よくあるような目標の達成だけの管理は、あまり意味がないと言えます。また、数値だけではなく期待成果、期待役割を明らかにする必要があります。「成果主義≠結果主義」をよく認識する必要があります。
 しかしながら、フィードバックは役職が上になるほど、その機会が少なくなるのが一般的でしょう。そうすると、それでなくとも現場から離れ気味の管理者自体が、さらに自らの役割や責任についてバランスを欠いてしまう可能性が出てきます。
 成果主義をうまく廻していくには、管理者の位置づけが大変重要ですが、育成されていない、またはそのチャンスが少ないという現実があるのは確かです。

 さらに、ここでの過去の成果貢献度評価と、本人のポテンシャルの評価は、はっきり区別したほうが分かりやすいでしょう。ポテンシャルの評価に関しては、企業としてその人材の将来的な活用や育成が伴わないと意味がありません。また、成果評価のように必ずしもフィードバックが必要なわけでもありません。
どうあらねばならないか
 物づくりをする企業であっても、仕組みを作ったり運用したりする企業であっても、「人が資産」なのですから、その人を育成して行く義務と責任があります。さらに企業ビジョンや経営目標、戦略などを社員に明確にしていく必要があります。「売り上げ目標10%UP」ではなく、10%増えることによって何ができるようになるか、そのために何をするかを明確にすること。そして、社員がモチベーションを上げて仕事に取り組めるような機会と環境を提供する必要があります。
 また、個人はビジネスマンとして組織のコアとなれる能力と、一定の専門性が求められ、明確なキャリアプランを持ち、実現するために努力し社員としての地位を確立して行く必要があります。
 そのために企業は、以下に示した個人の内発的な動機に合わせた考え方を理解し、うまく活用していく必要があるでしょう。

1.上昇指向 ← 持ち合わせる人が大幅に減少
2.対人関係重視 ← 感謝されたい/親切にしたい/仲良くなりたい
3.プロセス重視 ← 独創的な考え(イメージ創り、抽象的・概念的)/淡々と継続

1は企業視点のキャリア、2、3は自分の視点からの広いキャリアの考え方で自律的創意工夫を求める高度プロフェッショナル人材や対顧客に長けた人材と言えます。
登録:2011-01-30 15:59:49
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