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コラム
第102話:UISS初めての著書「UISSガイドブック」について
 お知らせしていましたUISS関連初めての著書「UISSガイドブック 〜企業における新たなITの視点」の執筆が完了しました。現在出版社にて発行のための作業に入っています。今回はその内容について簡単にご紹介します。
著書概要
クリックすると拡大  ちょうど1年前の今頃、「ITSS V2がわかる本」(翔泳社刊)の執筆を終え、その後9月初めに刊行されました。その頃は、UISS策定に関わってはいましたが、まさか同様の著書を出版できるとは考えてもみませんでした。
 ただし、今回は東京電力・沼田氏、およびKDDI・引地氏というUISS推進の立役者のお二人に共著をお願いしたことで、迫力のある中身になったと確信しています。
 UISS関連のドキュメントは、経済産業省から出ているもの、及びほぼ同じ内容をJUASが冊子化したものしかありません。UISSを実際に活用するには、直面する生々しい現場の問題や、関係者の声が重要になってきます。著書の内容は、それらを何とかまとめることはできないか、という基本方針の下に組み立てられています。既存のドキュメント類と組合せて使うことにより、相乗効果が見込めることを狙っています。
著者紹介
 共著のお二人の略歴は次の通りです。

・沼田克彦氏
東京電力株式会社 システム企画部新配電システムプロジェクトグループマネージャー

1988年 東京電力入社。約2年間の営業所経験後、1990年情報システム部
(現システム企画部)へ。以降、支店経営スタッフや、総合研修センターでの業務
経験を挟みながら、大部分を社内IT部門で過ごす。IT部門においては、
開発プロジェクト(配電系システム・eラーニング)、IT部門の人材育成
などを担当。2007年7月より現職。
UISS改善WGリーダー、情報処理学会 情報システムと社会環境研究会 運
営委員。

・引地 信寛氏
KDDI株式会社 情報システム本部システム企画部標準化推進グループリーダー

1986年 国際電信電話株式会社(現KDDI)入社。
1988年 同、ソフトウェアセンターにて、電話交換機のデータベース開発や、
プリペイドカードサービスの開発に従事。
1996年 同、情報システム部にて、情報システムの開発に従事。
2000年 Telecomet Inc.(現KDDIアメリカ)に出向。アプリケーションシステム
(ERPやEDIのシステム開発と保守)ビジネス立ち上げに従事。
2004年 KDDI情報システム本部に帰任、現職。UISS有効活用検討WGリーダー、
ITSSプロフェッショナル部会APS委員、SEC見積部会委員。
さわりを少しだけ...
 筆者が執筆した「はじめに」を一部だけ公開します。乞うご期待です。

 『...続いて2006年6月に発表されたのが、本書のメインテーマである情報システムユーザスキル標準(以下UISS)である。ITSSにはほとんど興味を示さなかったガートナーが、イベントなどで積極的に取り上げたことや、発表と同時にアフラックやヤンセンファーマなど複数のユーザ企業が本格的な利活用に踏み切り、かなりの注目度であると言えよう。
ユーザ企業がなぜこのような基準を待っていたかは、ファイザー、リクルート、サイバードなどのユーザ企業が、UISSの構想もなかった2004年から2005年にかけてこぞってITSSを自社で本格活用し出したことに明確に現れている。多くの企業がIT戦略を担う組織力向上と、変化に柔軟な組織づくり、またそのために必要な人材を育成することを求めていたのである。これらの先行企業はITサービス企業向けに作られたITSSを相手に悪戦苦闘している。スキル定義ひとつをとってみても、「顧客」など多くの表現がITサービスを提供する側の視点になっており、職種名なども到底ユーザ企業ではなじめないものが多かった。さらに、ITSSはシステム開発工程を中心に置いたものであるが、ユーザ企業にとっては、戦略立案、企画段階が重要であるし、ビジネス部門やエンドユーザへのサービスを開始するタイミングとなるシステム運用スタートが本来のスタートであるため位置づけが異なる。また、IT業界で共通指標として使うITSSと、複数業界で活用するため、共通化はあまり重要でないUISSとの視点の違いも明確である。したがってユーザ企業でITSSを活用するには、そのアーキテクチャを元に組み立てなおすことになったわけである。しかし、それらを経験した企業のほとんどが、口をそろえて考え方や素材としては大変有効に使えたと、ITSSを高く評価している点は見逃せない。...』
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登録:2011-01-30 15:57:00
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